週数ごとの妊娠ガイド|4週から40週まで
要点: 妊娠は最終月経の初日から数えて、およそ40週です。**初期(4〜13週)**に赤ちゃんの体の土台がすべてつくられ、心臓が動き始めます。**中期(14〜27週)**に胎動を感じ始め、胎児超音波スクリーニングで詳しく見てもらいます。**後期(28〜40週)**に体重が一気に増え、肺が育ち、生まれる準備が整います。日本の妊婦健診は23週までは4週に1回、24〜35週は2週に1回、36週からは毎週です。
ごま粒ほどの大きさだったものが、40週かけて腕に抱ける赤ちゃんになる。毎週なにかが新しく育ち、時期ごとに景色が変わります。この記事では、その40週間を3つの時期に分けて、赤ちゃんの育ち方、体に起きる変化、そして日本の健診と検査の予定を並べていきます。
いま何週なのかがはっきりしない方は、先に妊娠週数の数え方を読んでみてください。ひとつだけ先に書いておくと、妊娠週数は受精した日からではなく、最終月経の初日から数えます。だから検査薬が陽性になった時点で、すでに4〜5週になっていることがほとんどです。
日本の妊婦健診の間隔
先に予定の全体像を置いておきます。実際の回数と時期は、産婦人科の方針とあなたの経過で変わります。
| 時期 | 健診の間隔 | 主な検査 |
|---|---|---|
| 〜23週 | 4週に1回 | 血液検査、超音波、NT超音波・NIPT(10〜13週)、クアトロテスト(15〜18週)、胎児超音波スクリーニング(18〜20週) |
| 24〜35週 | 2週に1回 | 妊娠糖尿病の検査(24〜28週)、抗D免疫グロブリン(28週・Rh陰性の方) |
| 36週〜 | 毎週 | GBS検査(35〜37週)、内診、ノンストレステスト |
心拍が確認できたら妊娠届を市区町村に出し、母子健康手帳と妊婦健診受診票を受け取ります。だいたい妊娠8〜11週頃です。受診票があると健診の費用の多くが公費でまかなわれるので、早めに手続きしてください。
初期(4〜13週):土台がつくられる時期
外から見るといちばん「何も起きていない」ように見えて、体の中ではもっとも密度の高い時期です。おなかはまだ目立ちませんが、赤ちゃんの心臓、脳、脊髄、内臓、手足のすべてがこの数週間で形づくられます。だから葉酸とバランスのとれた食事がいちばん効いてくるのもこの時期です。詳しくは妊娠中の食事にまとめました。
4〜7週:けしの実からレンズ豆へ
4週の胚は、けしの実ほどの大きさで、子宮内膜に着いたばかりです。5週には神経管——脳と脊髄のもとになる管——が閉じ始めます。そしていちばん大きな出来事が心臓です。心臓は5〜6週頃に動き始め、早い時期の超音波では拍動として見えます。6〜7週にはレンズ豆ほどの大きさになり、腕と脚のもとになる突起が現れ、顔の輪郭ができ始めます。
この時期に妊娠が分かる方が多いはずです。どんな症状から気づくかは妊娠の兆候はいつから出るかにまとめてあります。
8〜10週:ぶどう1粒ほどの大きさに
8週でぶどう1粒くらいになります。指が分かれ始め、まぶたと外耳ができ、ひじが曲がるようになります。実はこの頃にはもう動いていますが、まだ小さすぎて感じることはできません。
10週の終わりに、医学上の呼び方が変わります。「胎芽」から**「胎児」**へ。体の基本的な仕組みが出そろったという意味です。ここからの週は、育ち、成熟していく時間になります。
11〜13週:レモンほどの大きさへ
12週は、多くの人にとって節目に感じられる時期です。NT超音波(首の後ろのむくみを測る超音波)やNIPTは10〜13週頃に行われます。流産の可能性がはっきり下がるのもこの時期です。赤ちゃんはレモンくらいの大きさになり、指先に爪ができ、腎臓が働き始めて尿をつくります。妊娠を周囲に伝えるのをこの頃にする方は少なくありません。
この時期の体は。 つわり、強い眠気、気分の波。これが初期の代表的な3つです。ホルモンが急に増えることで、吐き気(朝だけとは限りません)、においに敏感になる、特定の食べ物が急に食べたくなる/受けつけなくなる、胸が張る、トイレが近くなる、といったことが起こります。出方は人によってまったく違い、つわりがまったくないことも正常です。
ただし、水分もとれない、体重が減っていく、というときは我慢しないでください。妊娠悪阻として治療が必要なことがあります。産婦人科に連絡してください。
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中期(14〜27週):いちばん過ごしやすい時期
多くの方が、この時期をいちばん楽だったと振り返ります。つわりが落ち着き、体力が戻り、おなかが目立ってきます。赤ちゃんのほうでは、できあがった仕組みが実際に働き始め、感覚が目覚め、育ち方が目に見えて速くなります。
14〜17週:アボカドくらいの大きさ
14週から中期に入ります。16週にはアボカドくらいになり、体をうぶ毛が覆い始め、顔の筋肉が動くようになります。眉をひそめたり、飲み込んだり、吸う動きをしたりします。骨は軟骨から硬い骨へ変わり続け、脚が腕より長くなり、関節がよく動くようになります。
指紋ができるのもこの時期です。その子だけの模様が、抱く何か月も前に完成しています。
**母体血清マーカー(クアトロテスト)**を受ける場合は15〜18週です。受けるかどうかは任意で、結果は確率で示されるものです。迷ったときは、産婦人科や遺伝カウンセリングで説明を受けてから決めてください。
18〜22週:マンゴーほどの大きさ、最初の胎動、詳しい超音波
中期の山場です。19〜20週でマンゴーくらいになります。胎動を感じ始めるのは18〜22週頃が多く、初めての妊娠では遅め、2回目以降では早めに気づきます。最初はガスが動いているようなかすかな感覚で、週が進むにつれてはっきりした蹴りに変わります。
18〜20週には胎児超音波スクリーニングがあります。赤ちゃんの臓器を一つひとつ見ていく、いちばん詳しい超音波です。希望すれば性別もこの時期にはっきりすることが多いです。この頃から顔の輪郭も見えるようになります。いつ、どのくらい見えるかはエコーで赤ちゃんの顔はいつ見える?に書きました。この週の様子は妊娠20週のページでも見られます。
23〜27週:とうもろこしからカリフラワーへ
日本では妊娠22週0日が大きな境目です。ここから先は「流産」ではなく「早産」と呼ばれ、新生児集中治療室(NICU)の助けを借りて生きられる可能性が出てきます。24週にはとうもろこしほどの長さになります。
肺では、呼吸を可能にする肺サーファクタントがつくられ始めます。ただし肺が育ちきるのは後期を通してです。耳はもう聞こえていて、あなたの声を覚え始め、大きな音に動きで反応することがあります。27週にはカリフラワーくらいになり、まぶたが開き、眠りと目覚めのリズムがはっきりしてきます。
妊娠糖尿病の検査は24〜28週です。まず50gのブドウ糖負荷試験(50gGCT)を受け、基準を超えた場合に75gOGTTで確かめます。血糖が高い状態が続くと赤ちゃんが大きくなりすぎることがあるため、早く見つけて食事で調整することに意味があります。
Rh陰性の方は、28週頃に抗D免疫グロブリンの注射を受けます。これは次の妊娠を守るための処置です。
この時期の体は。 食欲が戻り、体重が増えるペースが上がります。子宮を支える靭帯が伸びることによる足のつけ根の痛み、鼻づまり、肌の色素が濃くなること、おなかの妊娠線などが出てきます。バランスのとれた食事と、医師の許可を得たうえでの軽い運動が、この時期のいちばんよい投資です。
後期(28〜40週):生まれる準備
最後の時期は、赤ちゃんの仕上げの期間です。体重が増え、肺が育ち、生まれる姿勢に回ります。生まれたときの体重の多くは、この最後の数週間でつきます。あなたにとっては体がいちばんきつく、そして気持ちがいちばん高ぶる時期でもあります。入院バッグ、赤ちゃんを迎える場所、バースプラン。準備の話が現実になります。
28〜31週:一気に大きくなる
28週から後期です。なすくらいの大きさになり、目を開けたり閉じたりします。脳の発達がとても速くなり、表面のしわがはっきりして、数え切れないほどの神経のつながりができます。眠りのリズムがはっきりし、光と音に反応します。しゃっくりを、おなかの中の規則的なぴくつきとして感じることもあります。
子宮の中が狭くなるので、動きの質が変わります。大きく回転する動きから、押す、伸びる、蹴るという動きに変わっていきます。動きの形が変わっても、リズムは変わらないはずです。 赤ちゃんがよく動く時間帯を知っておくことは、この時期にできるいちばん大事な習慣のひとつです。
健診が2週に1回になっている時期です。この頃から産前休業(出産予定日の6週間前、双子なら14週間前から)の準備も始めておくとよいです。
32〜35週:メロンほどの大きさ、頭が下に
32〜34週でメロンくらいになり、多くの赤ちゃんがこの時期に頭を下にした姿勢に回ります。骨が硬くなり(頭蓋骨は産道を通れるように、やわらかいままです)、皮下に脂肪がついて、丸みが出てきます。肺サーファクタントの生産が加速し、34週を過ぎて生まれた赤ちゃんが呼吸の問題を起こす割合ははっきり下がります。
GBS(B群溶血性レンサ球菌)の検査は35〜37週です。腟と肛門の周りの細菌を調べるもので、陽性でも異常ではありません。ただし出産のときに赤ちゃんに移らないよう、分娩中に抗生剤の点滴をします。この結果は母子健康手帳にも記録されるので、里帰り出産などで施設が変わるときも伝わります。
36〜40週:すいかのように——いつ始まってもおかしくない
最後の数週間で、赤ちゃんはすいかに近い重さと大きさになります。生まれたときの体重は3,000g前後が平均です。**日本では妊娠37週0日から41週6日までが「正期産」**とされます。赤ちゃんの頭が骨盤に下りてきて(児頭下降)、おなかが下がって呼吸が楽になったと感じることがあります。うぶ毛はほとんど抜け、肺は生まれる準備ができています。
あとは待つだけです。予定日ぴったりに生まれる人はごくわずかで、予定日を数日過ぎることもごくふつうのことです。
健診は毎週になります。マタニティマークは早い時期から使えますが、この頃はとくに、外出時につけておくと周りが気づいてくれます。
この時期の体は。 大きくなった子宮が横隔膜を押すので息苦しさが出ます。胃が押されて逆流や胃もたれ、腰と背中の痛み、足のむくみ、眠りにくさもよくあります。**前駆陣痛(お腹の張り)**は、不規則で痛みのない「練習」の張りです。これが規則的になり、間隔が短くなり、強くなってきたら、それが本当の陣痛です。
次のときは、時間を置かずに産婦人科に連絡してください。
- 破水した(生温かい水が出続ける)
- 出血がある
- 胎動がいつもよりはっきり少ない、または感じない
- 強い頭痛、目がちかちかする、みぞおちが痛む(妊娠高血圧症候群のサインのことがあります)
- 規則的で強くなる張りが続く
夜中でも休日でも、迷ったら連絡してよいところです。それが産科の仕事です。
時期ごとのチェックリスト
| 時期 | 大きな出来事 | やっておきたいこと |
|---|---|---|
| 初期(4〜13週) | 心臓が動き始める(5〜6週)、体の土台ができる、NT超音波・NIPT(10〜13週) | 葉酸を飲む、妊娠届を出して母子健康手帳を受け取る、禁煙・禁酒、無理をしない |
| 中期(14〜27週) | 胎動(18〜22週)、胎児超音波スクリーニング(18〜20週)、早産の境目(22週)、妊娠糖尿病の検査(24〜28週) | バランスのとれた食事、医師の許可を得た運動、両親学級の申し込み、産休の手続きの確認 |
| 後期(28〜40週) | 体重が増える、肺が育つ、頭が下に(32〜36週)、正期産(37週〜) | 胎動を毎日感じる、入院バッグとバースプラン、陣痛のサインを知る、毎週の健診を欠かさない |
正期産や早産の定義については妊娠週数の数え方にもう少し詳しく書いてあります。
週数の管理を楽にする
40週のあいだ、「今週は何が育っているのか」「次の健診はいつだったか」を覚えておくのは簡単ではありません。Baby Wallieの妊娠管理では、最終月経の初日を入れると週数が自動で計算され、その週の内容が表示されます。体重、血圧、症状も同じ場所に記録できます。
Wallie AIは妊娠週数を踏まえて答えます。日本語で聞けば日本語で返ってきます。 食事、睡眠、呼吸法、骨盤底筋のプログラムを週ごとに作り、出産が近づくとバースプランづくりも手伝います。AIは診断をしません。気になる症状があるときは産婦人科へ行ってください。
ここは正直に書いておきます。アプリの表示言語は英語とトルコ語のみで、日本語の画面はありません。日本語で読めるのはこのサイトの記事です。アプリ内の週ごとの案内も日本の妊婦健診の予定に合わせたものではないので、健診と検査の予定は母子健康手帳と受診票、そして産婦人科でもらう次回の予定を基準にしてください。妊娠と育児の記事はすべてガイドから読めます。
よくある質問
胎動をまだ感じません。心配したほうがよいですか。 初めての妊娠では、20〜22週まで感じないことはよくあります。胎盤が子宮の前側にあると感じにくくなります。24週を過ぎても感じないときは、健診を待たずに相談してください。
毎週超音波を受ける必要がありますか。 いいえ。経過が順調なら、健診の間隔は決まったとおりで十分です。後期になると回数が増えるのは自然なことです。
果物にたとえた大きさは、どのくらい正確ですか。 覚えやすくするための、おおよその目安です。育つ速さは赤ちゃんごとに違います。大事なのは1週間の数字ではなく、健診で追っている成長の曲線です。
症状が記事と同じではありません。おかしいでしょうか。 おかしくありません。妊娠は一つひとつ違います。同じ人の2回目の妊娠でも、1回目と違います。この記事の週数と症状は平均を並べたものです。気になることは、遠慮なく産婦人科で聞いてください。
次に読むもの
- 出産に向けて毎日できる運動:妊娠中の骨盤底筋トレーニングと呼吸法
- 時期ごとに何を食べ、何を避けるか:妊娠中の食事
- 産後の準備:月齢別の授乳スケジュールと日本の予防接種スケジュール
いま何週なのか、予定日はいつなのかは出産予定日の計算ですぐに分かります。
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、医師の診察に代わるものではありません。
よくある質問
赤ちゃんの心拍はいつ確認できますか。
経腟の超音波では、妊娠6〜7週頃に心拍が見えることが多いです。おなかの上からの超音波では8〜10週頃になります。心拍が確認できると、妊娠届を出して母子健康手帳を受け取る流れになります。だいたい妊娠8〜11週頃です。
赤ちゃんの性別はいつ分かりますか。
超音波では18〜20週頃の胎児超音波スクリーニングではっきりすることが多く、16週頃から推測できる場合もあります。姿勢によっては何回か見てもらってようやく分かることもあります。NIPTのような血液検査では10週以降に分かりますが、日本では検査の目的が性別を知ることではないため、施設によって伝え方の方針が違います。
胎動はいつから感じますか。
初めての妊娠では18〜22週頃、2回目以降では16〜18週頃から感じ始めることが多いです。最初は腸が動くような、ぽこぽことした感覚です。胎盤が子宮の前側にあると感じにくいことがあります。24週を過ぎても胎動を感じない場合は、健診を待たずに産婦人科に相談してください。
どの週にどの検査がありますか。
日本では、NT超音波やNIPTが10〜13週、母体血清マーカー(クアトロテスト)が15〜18週、胎児超音波スクリーニングが18〜20週、妊娠糖尿病の検査(50gGCTから必要に応じて75gOGTT)が24〜28週、GBS(B群溶血性レンサ球菌)の検査が35〜37週です。実際の予定は、通っている産婦人科の方針とあなたの経過によって決まります。
この内容は一般的な情報提供を目的としており、医師の診断や助言に代わるものではありません。ご自身と赤ちゃんの健康については、必ずかかりつけの医師・助産師にご相談ください。
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